他人ごとではない骨粗鬆症
骨粗鬆症とは骨の強度が低下して、骨折をしやすくなる病気です。
骨の中では古くなった骨の細胞が吸収されて、新しい骨の細胞が作られる骨の代謝が絶え間なく続いており、このバランスが崩れることによって骨が弱くなります。
女性の閉経後にホルモンバランスが崩れることが骨代謝を狂わせる大きな原因と言われています。ご存知の通り閉経はすべての女性に訪れ、他人ごとでは済まされません。
骨が弱くなってくるとやがて通常では考えられないような軽い力で骨折を起こすようになってきます。最近テレビのCMで話題の「いつの間にか骨折」もこれに当たります。ギックリ腰と思っていても、寝返りや布団から起き上がるのがつらいような場合は脊椎の圧迫骨折を起こしているかもしれません。腰が曲がってきた、背が縮んだという場合も「いつの間にか骨折」の可能性がありますので医療機関を受診しましょう。
骨粗鬆症で気を付けたい骨折には大腿骨の付け根の骨折があり、適切な治療を受けないと歩けなくなります。寝たきりの原因としては脳卒中についで二番目に多いといわれています。
たかが骨折と思われるかもしれませんが、65歳以上でこの骨折をした場合の1年後の死亡率は10%から20%といわれています。
骨粗鬆症は普段は痛くも痒くもない病気ですが、症状は骨折として現れます。
骨粗鬆症は簡単な検査ですぐに診断がつき、治療も受けられます。検査を受けられたことがない場合は、近くの医療機関で検査をしてもらいましょう。(2016年10月放送)