胸やけ
皆さんは逆流性食道炎という病気を聞いたことがありますか?この病気は胃酸などの胃の内容物が食道に逆流することで、食道が焼けただれてしまう病気です。胸やけやゲップ、胃もたれ、のどの違和感などを引き起こします。
原因としては、胃酸が出すぎてしまったり、胃から食道への逆流を防ぐ機能が低下していたり、食道や胃の運動機能が低下していることが考えられます。
診断には胃カメラが有効です。胃カメラで食道の状態をみて診断します。ただし、胃カメラで食道が正常でも、胸やけが強い方もいらっしゃいます。
治療としては、まずは生活習慣を改善しましょう。暴飲暴食を避け、一度にご飯を食べすぎないようにしましょう。脂っこい物や香辛料、柑橘類の摂りすぎに注意し、胃酸が出すぎないようにしましょう。タバコやお酒の摂りすぎに注意しましょう。ご飯の後に、すぐに横にならないようにし、ベルトやズボンでお腹をきつく締めすぎないようにしましょう。
生活指導で、胸やけが良くならない場合には、お薬での治療が必要です。胃酸を出しにくくする薬や、食道や胃の運動を良くする薬で治療を行います。多くの場合、生活指導とお薬で胸やけは良くなりますが、長期に及ぶ治療が必要になったり、一旦良くなった症状がまた悪くなることがあります。かかりつけの医師とよく相談しながら治療を続けることが大切です。(2016年2月放送)