慢性疲労症候群
生活の中で最近よく疲れると感じる人も多いのではないでしょうか。疲れは誰でも感じるもので、多くは十分な休養や睡眠でとれることが多いのですが、中には日常生活に困るほどの疲れやだるさがなかなか取れない場合があります。強い疲れやだるさが症状となる病気は多くありますが、その中でも原因が不明の強い疲れやだるさが長く続き、日常生活に支障を来してくる病気として慢性疲労症候群があります。
慢性疲労症候群は、単なる疲れの蓄積ではなく日常生活まで支障を来してくるれっきとした病気であり、ひどい疲れやだるさの症状から怠けていると誤解されることもあります。
症状は、生活が損なわれるほどの肉体的、精神的疲れやだるさが長く続きます。その他微熱、頭痛、関節痛や不眠が長く続いたり、筋肉の力が落ちてきたり、考えたり集中したりすることができなくなって来たりします。症状が進むと一日中介護が必要となり、一日の半分以上を横になって過ごす人が増えてきます。この病気のきっかけになるのが、風邪などの感染症や急激な発熱、強いストレスの後に症状が出てくることがあります。現在治療法も漢方療法や症状に応じた治療などが中心で、まだ十分効果のある治療法は確立されていません。もし強い疲れやだるさが長く続くようでしたら単なる疲れと自己判断しないで早めに近くの内科または精神的疲れや不眠がある場合は心療内科などかかりつけの医師にご相談されることをおすすめします。(2016年5月放送)