健康一口メモ/『脱水症』にならないために

『脱水症』にならないために

 夏バテなど起こしやすい時期ですが、いかがお過ごしでしょうか? 人間の身体は半分以上が水からできていますが、その2~3%以上が失われると脱水症状が現れます。脱水症は、単なる水分だけの不足ではなく、水分に加え塩分やカリウムなどの電解質が失われた状態です。風邪で熱が出た時、運動などで汗を多くかいたりした時や嘔吐・下痢などによって起こります。水分や電解質が失われると、血液がドロドロになって流れが悪くなり、のどの渇き、体温の上昇、おしっこの量の減少、頭痛、身体のほてり、めまいの他、足がつったりするこむら返りなどの症状が見られます。脱水症であるかどうかを自分で確認するには、次のような方法があります。先ずは、舌の乾きがないかを調べます。次いで、爪の甲を別の爪先で押え、離した瞬間直ぐに赤みが戻らない場合や、皮膚を摘んで離した時に元に戻り難い場合は、脱水症があると判断できます。
 脱水症の予防には、水やお茶を飲むだけではダメです。塩分やカリウムなどの電解質を含んだポカリスエット、アクエリアスなどのスポーツドリンクやアクアライト、OS-1などの経口補水液がおすすめです。スポーツドリンクの塩分濃度は少し低いので、乳幼児の嘔吐・下痢には塩分が少し多めの経口補水液の方がよいでしょう。高齢者や小児では、気づかないうちに脱水になる『かくれ脱水』にも特に注意が必要ですので、おかしいなと思ったら直ぐに医療機関を受診してください。(2016年9月放送)