自律神経失調症とは何でしょう?
自律神経とは、心臓や内臓の働き、または体温や汗の調節をするように、自分ではコントロールできないけれど体の中で自動的に働く神経のことです。
自律神経には、交感神経と副交感神経の二種類があります。交感神経は主に活動している時や緊張を感じる時に働き、副交感神経は主に休息やリラックスしている時に働きます。
一般に自律神経失調症とは、この交感神経と副交感神経のバランスが崩れて色々な症状が現れる状態を言います。
例えば動悸やふらつき、血圧の変動、頭痛、肩こり、手足のしびれや冷え、立ちくらみ、顔のほてり、発汗の多さ、腹痛、便秘や下痢、耳鳴り、めまい、頻尿、不眠症など、実に多彩な症状があります。
自覚症状があるのに検査をしても異常が見つからない場合も少なくないようです。
交感神経が強く働くと内臓が休息できず消耗してしまいます。そのため、内臓の調子が悪くなり、体調不良が出現するのです。
重症なものでは、脳梗塞や心筋梗塞などの病気に至る可能性もありますので、注意が必要です。
現代人の生活は時間に追われ、ストレスや緊張が多く、不規則な生活、睡眠不足、働きすぎなども多く見受けられます。そのため、自律神経のバランスが崩れやすく、消耗した体の回復が追い付かずに体調不良が現れてしまうのです。
その人の生活習慣に原因がある場合も多いので、医師の診察や指導を受け、自分に合った治療を受けましょう。(2016年10月放送)