健康一口メモ/上手な総合感冒薬の飲み方

上手な総合感冒薬の飲み方

 風邪にかかった時、市販の総合感冒薬のルルとかパブロン、ベンザなどをお飲みになることがあるかと思います。ごく普通の風邪だったらあえて薬を飲まなくても、自然に治癒するものです。しかし多くの方は早く治りたい、症状を抑えたい、という気持ちで薬を飲まれるのだと思います。多くは治りますが、長引いたり、悪化したりすることもまれではありません。また薬の中身について一応知っておくことも大事です。総合感冒薬は解熱鎮痛作用、咳や痰を抑える作用、それから抗アレルギー作用のある製品が一般的です。このため眠たくなることもあり、運転される方は注意しなければなりません。また薬を飲みながらの飲酒は避けてください。重大な肝臓の障害を起こす危険性があるからです。また急激な解熱は体の自然治癒力を妨げる恐れもあります。これらの点を十分承知の上で服用していただければと思います。また薬を飲んでもなかなか治らず、ちっとも熱が下がらない、膿のような黄緑色の痰が多く出てくる、息苦しさが強くなった、胸が痛い、こういうケースは総合感冒薬だけでは十分対応できない状態と云えます。
 急性気管支炎、下手をすると急性肺炎、インフルエンザ・結核などの思いがけない病気のこともあります。抗菌剤や、抗ウイルス薬が必要であったり、色々な検査をしなければいけない場合もあります。そのような時は、総合感冒薬だけに頼らず、早めに医師の診察を受け、適切な診断と治療をしてもらいましょう。(2016年12月放送)