健康一口メモ/子どもの発熱と熱冷まし

子どもの発熱と熱冷まし

 突然の発熱は、ご両親にとってはとても心配なことです。
 特に生後6カ月から3歳くらいまでは、よく熱をだします。発熱の原因は、細菌やウイルスなどの病原体の侵入によるもので、圧倒的にウイルスによる感染症が多くみられます。
 発熱はウイルスや細菌が直接起こすわけではありません。体に侵入してきたこれらの病原体をやっつけようと、脳からの命令によって体温を上げて体を守る反応です。
 発熱の高さと病気の程度とは無関係です。また高熱が原因で脳に障害を起こすのではないかと誤解されている人がいますが、一般的には発熱が原因で脳に障害を起こすことはありません。
 夜間や休日の急な発熱でも機嫌よく遊び、水分がとれているようであれば慌てて救急病院を受診しなくても大丈夫です。翌朝まで待ってかかりつけ医を受診しましょう。
 大至急受診する必要があるのは、生後三カ月未満の発熱、呼びかけに反応しない、呼吸が苦しそうで顔色が悪い、嘔吐・下痢が続いて水分を受けつけずグッタリしている、けいれんが10分以上続くなどの症状がある場合です。
 発熱時の熱さましを使うタイミングは、発熱で元気がない、食欲がない、眠れない、水分が摂れず脱水になりそうなどの症状を和らげる目的で使用します。逆にこれらの症状がない時は、熱さましは病気そのものを治す薬ではないので、むやみに使用しないようにしましょう。(2016年6月放送)