杖の選び方
杖の長さが適切でないと歩行姿勢が悪くなり、体に悪影響を与える場合がありますので、正しい杖を選ぶことが重要です。
杖の長さの目安は 身長÷2+3㎝ ですが、座高や足の長さには個人差がありますので、実際に使ってみて歩きやすい長さにします。また、杖をつま先の20㎝先につき、軽く曲げた状態での杖の長さを参考にすることもあります。特に背骨が曲がった方は軽く背を伸ばし、腕を下げて肘を曲げやすい所まで曲げた時の長さがよいとされています。
杖は太い方が丈夫ですが、重くなりますので、安定感と重さをポイントに選びます。素材はカーボン製やアルミ製は丈夫で、プッシュボタンなどで長さを調節するものや、折りたたみ式や、一本杖として使用するタイプがあります。一方、木製のものは高級感と暖かみがあります。百円で販売されている鉄製の杖以外は加工により微調整をすることができます。
握りは男性が太め、女性は細めなど、手の大きさに合わせて決めます。木製やアクリル製やスポンジ製が一般的で、形はT字型、L字型、丸型など、握りやすいものを選びます。握りは手の大きさやフィット感が重要で、手の力が弱くなった方は細いものにします。また、最近ではLEDライト付きのもあります。杖の先端のゴムは摩耗しやすいため、すり減った場合はすぐに交換しましょう。
杖にはデザイン性に優れた物も多く、お気に入りの一本を見つけると杖を使うことが楽しくなり、日常生活が大きく変わります。ただし杖について心配な時は、かかりつけの整形外科に相談することをおすすめします。(2016年2月放送)