健康一口メモ/外反母趾

外反母趾

 外反母趾(がいはんぼし)は足の親指の付け根が内側にせり出し、つま先は外側を向いて平仮名の「く」の字に変形するものです。進行した関節リウマチの患者さんにはよく見られますが、女性に多く遺伝的要素があり、ハイヒールなどの履き物の影響などが指摘されています。
 外反母趾の予測は難しいので予防は容易ではありませんが、素足になって足の筋肉を努めて使う、さらに指の一本一本を動かす、また履き物はかかとが低めで靴先が丸いものを選ぶなど注意した方がよいでしょう。指が別々になっているタイプの靴下があればトライしてもよいでしょう。
 これらの予防法はいったん外反母趾になっても続けた方がよいですし、さらに親指を内側にストレッチして繰り返し引っ張ることも有効との報告もあります。足の指の股にゴムを挟んだり、ベルトで親指を引っ張る治療器具も利用されています。
 外反母趾は格好だけの問題ではありません。親指の付け根が痛くなったり足の裏に痛いタコができると深刻になります。そうなると足の全体的構造、アーチになっている土踏まずにかかる体重の分布を調整する必要から、靴の中にいれる装具や、重症例では手術が必要となります。
 手術は主に矯正骨切り術が行われますが、指が重なってくると他の方法も選択されます。
 外反母趾かな?と思ったり、足の裏のタコが気になる方はかかりつけの整形外科で相談してみてください。(2016年6月放送)