健康一口メモ/扁桃と腎疾患

扁桃と腎疾患

 「へんとうせん」という言葉は誰でも聞いたことがあると思います。正確には「口蓋扁桃」といいます。
  どこにあるかというと、お口を開けた時に、のどちんこが見えると思いますが、その両側にあるのが口蓋扁桃です。
  この口蓋扁桃が腎臓の病気に関係があるというと意外に思われるかもしれません。遠く離れた臓器に影響が出る状態を「病巣感染」と言って、古くから知られていました。口蓋扁桃は代表的な病巣感染の原因となり、慢性の腎炎の他に、皮膚病やリウマチなどにも関係するといわれています。しかし、慢性の腎炎の患者さんのすべてが口蓋扁桃が原因で病気になっているわけではありません。病巣感染の診断はとてもむずかしく、以前は口蓋扁桃に電波を当てて、血液などの変化を見る方法が行われていましたが、手術の成績と一致しないために、この検査法はすたれてしまっています。口蓋扁桃が炎症する時に、腎臓の検査数値が悪化するようならば、病巣感染の疑いがあるかもしれません。
  治療法は口蓋扁桃を手術してとってしまうことですが、かんたんには診断できないので、腎臓の主治医と耳鼻咽喉科の主治医が話し合って手術するかどうかを決めるのが望ましいと思います。(2016年7月放送)