健康一口メモ/まぶたが下がってきたとき

まぶたが下がってきたとき

 上まぶたが下がってくることを眼瞼下垂と呼びます。眼瞼下垂には、まぶたの縁、つまりまつ毛の生えているところはしっかり開いているのにまぶたの皮膚がたるんで目にかぶさってくる眼瞼下垂と、上まぶたを開ける筋肉の働きが悪くなりまぶた自体がパッチリ開かなくなる眼瞼下垂の2種類があります。年齢とともにどうしてもまぶたは下がってきますが、ハードコンタクトレンズを長年使っている場合も眼瞼下垂が生じることがあります。また筋無力症という内科的な病気が原因のこともあります。
 まぶたが下がってくると無意識に前頭筋というおでこの筋肉を使ってまぶたを挙げる手助けをしようとします。そのため眉毛が上がりおでこに皺がよります。それでも視野が狭い場合にはあごを上げてみるようになります。おでこの筋肉は頭の後ろから肩や背中につながっているため、目の疲れや頭痛、肩こりの原因になることが多いのです。
 眼瞼下垂の治療は内科的な病気がない場合は手術です。皮膚のたるみが原因の場合はたるんだ皮膚を切り取ります。筋肉の働きが悪くなっている場合は皮膚を切り取るのに加えて筋肉を縫い縮めてまぶたが上がるようにします。
 まぶたが開けにくいかなと思ったら眼科や形成外科で相談されることをおすすめします。(2016年10月放送)