健康一口メモ/尿道から膿がでる

尿道から膿がでる

 尿道から膿が出るのは尿道炎が原因です。それは主には性行為による感染症で、淋菌による淋菌性尿道炎と、それ以外の非淋菌性尿道炎に分けられます。非淋菌性の主な原因微生物はクラミジアで、大体4~5割を占めています。症状は、淋菌性は感染から約一週間以内に発症します。尿の出口が赤くなったり腫れたりして、膿が認められます。一方クラミジアは感染から発症までの潜伏期間が1~3週間と長く、尿道の痛みは比較的軽いです。尿の出口からの分泌物も水っぽいです。どちらも抗菌剤で治療します。大切なのは、淋菌は通常の抗生剤が効きにくくなっていることです。そのため最初の治療が効かないこともあり、治療後も治癒していることを確認することが重要です。また、ピンポン玉のやりとりのように、病原菌をうつしたり、うつされたりを繰り返すピンポン感染を防ぐために、セックスパートナーも一緒に検査と治療を受ける必要があります。さらに、普通の膣性交の他、オーラルセックスだけでも起こることが少なくありません。その場合、のどの奥にこれらの病原菌が潜んでいると考えられます。症状がないことも多く、将来不妊の原因になることもあるため恥ずかしがらずに専門医でしっかり治療することが大切です。(2016年1月放送)