健康一口メモ/包茎~おちんちんの皮がむけない

包茎~おちんちんの皮がむけない

 包茎とは、包皮というおちんちんの先の皮がかぶっていて、亀頭が隠れている状態です。包皮が全くむけないものを真性包茎、むくことはできるものを仮性包茎といいます。
 産まれた時には、ほとんどの男の子が真性包茎です。産まれた時に亀頭全体がむけていれば、尿道下裂などの先天性異常が疑われます。成長に伴い包皮と亀頭の間が自然に剥がれてきて、小学校入学時には大分むけるようになり、思春期までにはほとんどが自然に治ります。
 包茎で、おちんちんの先が赤く腫れて痛むことがあります。包皮や亀頭の炎症なので、抗生剤入り軟膏で治療します。包皮と亀頭との間にある白っぽい塊は,恥垢といって皮膚のカスなので治療はいりません。包茎の治りが遅れている時は、包皮のストレッチが有効です。毎日、むけるところまで包皮をむいてステロイド軟膏を塗ることにより、皮を柔らかくしてむけやすくする方法です。むいた包皮は、必ず元に戻しましょう。むいたままにしておくと血流が悪くなり、腫れてきて痛みもでます。陥頓(かんとん)包茎という状態で、切開などの緊急手術が必要になります。
 ストレッチの効果がなく、排尿の時に包皮と亀頭との間に尿が貯まり、風船のように膨らんだり、思春期をすぎても真性包茎が治らなければ、手術を行った方がよいでしょう。成人になってからも真性包茎を放置すると、慢性の炎症刺激により陰茎がんになることがあります。なお、医学的には仮性包茎は手術の必要はありませんし、真性包茎とは違って保険が効きません。包茎で気になる時は、泌尿器科医へご相談ください。(2016年9月放送)