子宮筋腫の症状と保存的治療
子宮筋腫は珍しくなく30%近くの女性にみられます。最も多い症状は月経量が多くなることです。子宮の内腔近くにできた筋腫は小さくても症状が強くなります。一方、子宮の外側に向かってできた筋腫は大きく発育しても症状が軽くなります。また、月経量が多くなる以外にも、不妊症や流産の原因になることがあります。そのため子宮筋腫がある女性の全員が治療の対象ではなく、子宮筋腫による困った症状がある場合に治療が必要になります。
子宮筋腫の治療は大きく手術と薬物療法に分けられます。手術は子宮摘出が一般的ですが、未婚女性や妊娠を希望する女性の場合は、筋腫だけを取り除いて子宮を残す手術を行います。保存的治療とは手術を行わない治療を指すことが多いのですが、この筋腫だけを取り除いて子宮を残す手術も保存的治療と考えることもできます。
薬物療法は保存的治療の代表ですが、月経痛に対する鎮痛剤や貧血に対する鉄剤のほか、特殊なホルモン剤によって排卵を抑えることにより子宮筋腫を縮小させ、症状の緩和をはかる治療法があります。しかし、排卵を抑えるホルモン剤は副作用が強いため半年以上の長期間投与はできず、止めると2、3カ月で症状がぶり返すので、手術前に筋腫を縮小させる目的での限定的な使用が主流です。また、閉経に近い女性には排卵を抑制した後、自然と閉経に持ち込む逃げ込み療法という治療法がありますが、対象の見極めが難しいのが現状です。(2019年9月)
子宮筋腫の治療は大きく手術と薬物療法に分けられます。手術は子宮摘出が一般的ですが、未婚女性や妊娠を希望する女性の場合は、筋腫だけを取り除いて子宮を残す手術を行います。保存的治療とは手術を行わない治療を指すことが多いのですが、この筋腫だけを取り除いて子宮を残す手術も保存的治療と考えることもできます。
薬物療法は保存的治療の代表ですが、月経痛に対する鎮痛剤や貧血に対する鉄剤のほか、特殊なホルモン剤によって排卵を抑えることにより子宮筋腫を縮小させ、症状の緩和をはかる治療法があります。しかし、排卵を抑えるホルモン剤は副作用が強いため半年以上の長期間投与はできず、止めると2、3カ月で症状がぶり返すので、手術前に筋腫を縮小させる目的での限定的な使用が主流です。また、閉経に近い女性には排卵を抑制した後、自然と閉経に持ち込む逃げ込み療法という治療法がありますが、対象の見極めが難しいのが現状です。(2019年9月)