歯の着色

歯の着色

 歯の色の変化は、日常生活で歯の表面につく外部からの着色と、歯そのもの自体の色が変化する内部からの着色、いわゆる変色の大きく2つに分けられます。
きちんと洗っている湯呑でも、いつの間にか頑固な汚れがついてしまうことがありますよね。これと同じようなことが、歯の表面にも起こります。歯の表面はペリクルという薄い膜で覆われています。このペリクルは、虫歯菌が造る「酸」から歯を守るなどよい働きがありますが、その反面、色素をくっつけてしまいます。
赤ワイン・コーヒー・お茶など飲み物、カレーなどの色の強い食べ物、漢方薬やうがい薬、タバコなどの反復摂取は、外部からの着色を起こしやすく、その摂取した期間と頻度で、着色の程度が大きく異なってきます。
特に歯の裏側や、歯と歯の間、歯並びが悪い部分に付きやすく、比較的歯磨きがしやすい部位でも、目には見えないザラザラしたミクロの傷がある場合には色が付きやすくなります。
また内部からの変色の例としては、虫歯や外傷による変色、歯の成分が作られる時の栄養不足による形成不全や、薬の副作用による全体的な変色、エナメル質が摩耗して、象牙質の色が目立つようになる加齢による変色などが挙げられます。
このような、歯自体の変色の場合は、歯の表面を磨いても取ることはできませんので、歯のクリーニングについてかかりつけの歯科医院で相談されてください。(2019年4月)