健康一口メモ/認知症と歯科治療

  認知症と歯科治療

 日本の認知症患者数は2012年時点で約462万人、65歳以上の高齢者の約7人に1人と推計されています。さらに、団塊の世代が75歳以上となる2025年には、認知症患者数は700万人前後に達し、65歳以上の高齢者の約5人に1人を占める見込みです。
認知症が進行すると、食べる、話すなどの口の機能より先に、歯磨きや入れ歯の清掃などのお口のお手入れの能力が低下します。また、歯の痛みや入れ歯の不具合などを正確に訴えることも難しくなっていきます。つまり、認知症の方は、むし歯や歯周病などの口の病気が発生しやすく、周囲にそのことが気づかれにくいと言えます。
実際の治療も、やはり認知症の進行とともに困難になり、ごく簡単な処置にとどめておく、大きな病院で全身麻酔のもとに治療する、あるいは治療そのものを断念するということにもなりかねません。
では、そうならないためにはどうしたらいいのでしょうか。
それは、認知症になる前から、定期的に歯科を受診しておくことです。
普段からお口の健康がきちんと維持できていれば、たとえ認知症を発症して治療が必要になっても、簡単な処置で済ませられます。また、通院が困難になったとしても、在宅での訪問診療にスムーズに移行することができます。
少なくとも、認知症と診断されたらできるだけ早く歯科を受診してください。お口の問題を速やかに解消して、ゆっくりと認知症と向き合えるようにしましょう。(2018年10月)