健康一口メモ/むし歯は遺伝するのですか?

むし歯は遺伝するのですか?

 「親に虫歯が多いので、子どもに虫歯ができるのは仕方がない」と思う方もいるかもしれません。確かに親子で虫歯が多い方もいらっしゃいますが、虫歯は遺伝ではありません。実はミュータンス菌という、細菌の感染が原因なのです。ミュータンス菌は、歯に残った糖分を栄養にして、歯の表面にネバネバしたバイオフィルムという膜を作ります。この頑固な膜の内側でミュータンス菌がどんどん酸を作り、歯のまわりが酸性になるので、歯が溶けてしまうのです。これが虫歯です。
とても痛いあの虫歯、遺伝ではないと分かれば、諦めずに予防したいですよね。そのためにはどうしたらよいでしょうか?赤ちゃんが生まれた時は、お口の中にミュータンス菌は存在しません。ミュータンス菌に感染しないようにするには、かみ砕いてから食べ物を与えること、息を吹きかけて冷ましてあげること、同じ箸やスプーンで食事をすることは避けなければいけません。母親をはじめとする家族の口腔ケアが重要です。また、すでに感染している場合は、ミュータンス菌の栄養になる糖分をむやみに与えないこと、お口の中に糖分を残さないことが重要です。甘いお菓子だけではなく、身体のために飲んでいる乳酸菌飲料やイオン飲料も虫歯になりやすいので気を付けましょう。
細菌が住んでいるバイオフィルムは排水溝のヌメリとよく似たもので、自分できれいに取り除くことはできません。定期的に歯科医院を受診し、専門的なクリーニングでしっかり取り除いてもらうことをおすすめします。(2018年6月)