健康一口メモ/若い女性に多い子宮頸がんは予防できます

若い女性に多い子宮頸がんは予防できます

 子宮頸がんは20~40歳代の若い女性に多い病気です。日本では、年間約1万人が子宮頸がんにかかり、約三千人が亡くなっています。そのほとんどはHPV、すなわちヒトパピローマウイルスが原因と分かり、予防のためのワクチンが作られました。日本では、平成22年から、性行為を始める前の12~16歳での無料定期接種が開始されました。その後HPVワクチン接種と接種後にみられた症状との関連性の問題が解決されず、70%だった定期接種率は、現在1%未満になってしまいました。しかし、WHOは平成29年7月にもHPVワクチンは安全であると改めて次のように発表しました。「日本では、若い女性が本来予防可能であるHPV関連がんの危険にさらされたままになっている。安全で効果的なワクチンが使用されないことは真の被害をもたらす可能性がある」と警告しています。海外では多くの国でHPVワクチン接種が国策として行われています。将来、日本においてのみ多くの女性が子宮頸がんで子宮を失ったり、命を落としたりすることがないよう、日本産婦人科学会でも一日でも早いワクチン接種の再開を訴えています。
また、ワクチンを接種していない世代では、早期発見のために子宮頸がん検診が重要です。20歳になったら子宮頸がん検診をうけましょう。

 「ワクチンで予防、検診で早期発見」

 生涯何でも相談できる産婦人科のかかりつけ医をもちましょう。(2018年1月)