健康一口メモ/偶然発見された脳動脈瘤

偶然発見された脳動脈瘤

 脳動脈瘤は、脳の主な動脈にできた血管のコブです。脳ドックや脳の病気を疑い、行われた頭部MRA検査にて偶然発見されることが増えてきました。通常、脳動脈瘤が存在するだけでは症状が出ることはほぼありません。しかし、コブの壁は薄く、ひとたび破裂するとくも膜下出血をおこし、脳に著しいダメージを与え、時に死に至ります。くも膜下出血を発病すると約三人に一人は死亡する、脳卒中の中でも非常に重篤な病気です。
幸いなことに脳動脈瘤が破裂する頻度は決して高くはありません。ただ、大きいサイズやいびつな形のものは破裂しやすいことが分かっています。くも膜下出血を起こしてしまう前に発見された破裂していない脳動脈瘤に対して、時に予防的な外科的治療が検討されます。
治療法の一つは、手術で頭蓋骨を開いて脳を露出し脳動脈瘤の根元をクリップで挟む脳動脈瘤クリッピング術。もう一つは頭を開けずに、大腿の付け根の動脈から血管内にカテーテルを脳動脈瘤まで誘導し、複数のコイルを詰めて破裂を防止するコイル塞栓術です。治療法の選択は、脳動脈瘤の部位や形、全身状態などを考慮して判断されますが、いずれの方法も比較的安全に行うことができます。
脳の検査で破裂していない脳動脈瘤を指摘された場合、予防的治療を行うかどうかの判断は非常に重要ですから、脳神経外科医のいる専門医療機関にご相談ください。(2018年10月)