健康一口メモ/小児の救急シリーズ⑦嘔吐と下痢

小児の救急シリーズ⑦嘔吐と下痢

 嘔吐や下痢の症状は小児の日常診療においてよくみられます。嘔吐の原因はたくさんありますが多くは急性の病気のはじまりにおこります。風邪による咽頭炎、インフルエンザなども嘔吐の症状ではじまったりします。しかしまれではありますが重い病気や外科的処置が必要なものがあります。乳幼児では重症感染症、腸閉塞疾患、腸重積症、髄膜炎、脳炎がありこれらは緊急の治療が必要です。嘔吐に引き続いて下痢があるものはいわゆる嘔吐下痢症で様々なウイルスが原因の胃腸炎です。なかでもロタウイルスによるものは乳幼児に多く、重症の脱水症や痙攣を引き起こし入院治療となることが多くあります。ノロウイルスは食中毒としてもおこり、また嘔吐したものからも感染しますので注意が必要です。細菌性胃腸炎の原因はサルモネラ菌やキャンピロバクター菌、病原性大腸菌などで嘔吐や下痢に血便や腹痛、発熱をともなったりします。
下痢の症状は急性、慢性にわかれますが小児では一般に急性で、多くは前にのべたウイルス性や細菌性の胃腸炎です。尿路感染や重症な全身の疾患や、また乳児では食物によるアレルギーが原因のものもあります。
このように嘔吐と下痢にはたくさんの原因疾患がありますが以下の場合は、緊急の受診が必要です。嘔吐や下痢が何度もある、緑色のものをはく、腹痛がひどく、くりかえしおなかを痛がる、顔色がわるい、便に血液がまじる、ぐったりしている、尿の量や回数が少ないなどです。(2018年6月)