血圧サージ
最近「血圧サージ」という言葉をテレビなどで聞く機会が増えてきました。血圧が突然上昇することを言います。注目されるようになった訳は、高血圧の人だけでなく血圧が正常と思われる人にも発生し、脳卒中や心臓病のリスクを高めることが知られるようになってきたからです。ではどのような仕組みで発症するのでしょうか?一般的には血圧を上げる交感神経がストレス、飲酒、喫煙などの因子により必要以上に活性化されて起こると考えられています。
次に「血圧サージ」があるかどうかを知るためにはどうしたらいいでしょうか?詳しくは二十四時間自由行動下血圧測定という方法がありますが、一般的には自分で日頃から血圧を測定することです。「血圧サージ」は交感神経の緊張が高まってくる朝起床時に起こりやすいので、起床時の血圧を測定してください。どのくらい血圧が上がると「血圧サージ」だという決まった値はありません。日頃の血圧と比べて上の血圧が二十以上上がるのを一つの目安としてください。
それでは予防するにはどうしたらいいでしょうか?交感神経を高めるようなストレスや飲酒を減らす努力も大切ですし、冬場は深夜のトイレや入浴時でのヒートショックと言われる急激な温度の変化にも注意しながら生活を送りましょう。
また血管を柔らかくしておくと、血圧の急な上昇を吸収して、血圧を低く保てるので、ウォーキングなどの有酸素運動を習慣づけるようにしましょう。重大な合併症の引き金になる「血圧サージ」、何か不安があったらかかりつけ医に相談するようにしましょう。(2018年5月)