健康一口メモ/歯ぐきからの出血

歯ぐきからの出血

 歯ぐきから出血する原因としては、まず歯周病や歯肉炎が考えられます。日本人の成人の約8割は歯周病であると予測されていて、この病気のため歯ぐきが腫れていると、軽いブラッシングでも簡単に出血します。歯周病や歯肉炎は、疲れている時や体調の悪い時、ストレスなどが原因で悪化しやすく、より出血しやすくなります。また、タバコを吸うと歯周病のリスクが高まり、歯ぐきは腫れやすくなります。

 歯ぐきが腫れていない状態でも、硬い歯ブラシや強すぎる力でのブラッシングは出血の原因となります。歯ブラシをあてる力はごく弱い力がよいとされています。
全身の状態に問題がある時にも歯ぐきから出血しやすくなる時があります。血圧をさげる薬には歯ぐきを腫らす作用のあるものがあります。そのため、ブラッシングがうまくできなくなり出血しやすくなることがあります。抗凝固剤は血液の流れをよくする薬ですので、血が止まりにくくなります。女性の方は妊娠や更年期障害でホルモンのバランスが変化すると、歯肉に流れる血液の量が増加して出血しやすくなります。

 その他、非常にまれなケースではありますが、白血病や血友病、血小板減少性紫斑病などの症状の一つとして歯ぐきからの出血があります。

 以上のように歯ぐきからの出血の原因については様々なことが考えられます。気になることがありましたら、一度お近くの歯科医院を訪ねてみてはいかかでしょうか?(2017年6月)