夏季に多い虫刺され
梅雨頃から秋の初めにかけて気温の上昇に伴い、様々な虫刺されによる皮膚炎が起こります。一般的に症状は痒みが多いですが、症状がひどくなると刺された場所が熱を持ったり、痛みが生じることもあります。
梅雨、秋に多いのが毒蛾皮膚炎です。毒蛾皮膚炎の多くは蛾の幼虫いわゆる毛虫の毒針毛(どくしんもう)によって起こります。椿・サザンカ・桜などの木の葉の裏に毛虫が何十匹も固まっていて、その毒針毛が落ちてきて触れた皮ふに炎症を起こします。チャドクガやモンシロドクガなどもその仲間です。症状は初めはヒリヒリして次第に激しい痒みを起します。毒針毛が当たったところに小さいブツブツができて掻きむしるうちにそれが拡がっていきます。首や胸、腕など露出した部位に起こりやすいです。治療は触れた直後ですと刺された箇所をよく洗い、自己流の治療をしないでステロイド軟こうを塗りましょう。飲み薬のかゆみ止めを同時に使うこともあります。自然に治癒するにはかなり時間がかかります。お早めに皮膚科を受診してください。
その他の虫刺されとしては、蚊、ブユ、ノミ(ペットがいる人は要注意)、蜂など多彩な虫さされによる炎症がありますが、いずれもステロイド軟こうを塗ることが有効です。刺されないように野山に遊びに出かける時は肌の露出の少ない服装や虫よけスプレーなどで予防することも大切です。(2017年9月)