健康一口メモ/乾燥肌とかゆみ

乾燥肌とかゆみ

 秋から冬にかけて、湿度が低下し空気が乾燥してきます。気温も下がり、防寒のため暖房などの使用で室内の空気も乾燥します。すると夏の間は起こらなかったかゆみを伴う乾燥が生じます。このように乾燥肌の悪化には季節の変化も大きく関係します。かゆみが起こりやすいところは腰や背中、膝から下の部分です。

 さらに寒くなると汗をかかなくなるので、皮膚の表面にある角質層の水分も減少します。本来は汗の水分と毛穴から出てくる皮膚の油が混ざって皮脂膜を形成し、水分の蒸発を防いで肌のバリアとして働くのですが、このバランスが崩れることにより、乾燥肌が悪化します。

 これらの環境因子への対策としては、室内で加湿器を使用したり、かゆみの原因になる刺激を極力避けます。衣服もナイロンやアクリルなどを避け、入浴時に毎日タオルなどでゴシゴシこすり洗いをしないようにしましょう。また体温上昇もかゆみを感じやすくしますので42℃以下のお風呂に十五分前後浸かりましょう。入浴後の十五分後位から皮膚の水分が急激に蒸発しますので、体の水分を拭いた後にしっかり保湿クリームなどを塗りましょう。

 それでもかゆみが収まらない時は、症状に合わせた塗り薬や肌をかきむしることでの悪化を止めるために抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤などを最寄りの皮膚科を受診して処方してもらってください。塗り薬もかゆい時だけ塗るのではなく、かゆみ、赤み、ひっかきキズなどが完全に収まるまで1日2~3回はしっかり塗ってください。(2017年3月)