健康一口メモ/腎臓移植

腎臓移植

 人間はいろんな働きをしている臓器の集まりです。司令塔である脳、全身に血液を巡らせる心臓などです。腎臓の働きは、体に不要となったものを尿として体の外に捨てることです。腎不全になると体の中には老廃物がたまり、尿毒症となり、やがては死に至ります。

 しかし、これも過去の話。今では人工腎臓を使って体に溜まった老廃物や余分な水分を取り除く治療、すなわち透析を受けることができます。しかし、人工腎臓の性能はまだまだ不十分で、水や野菜・果物を自由に飲み食いができないなど日常生活を送る上でいろんな制限が必要です。腎臓移植では拒絶反応をおさえるための免疫抑制剤というお薬を飲み続けないといけませんが、日常生活上の制限は少なくて済みます。 私たちは普通、腎臓を2つ持っていますが、生きていくうえでは1つでも大丈夫です。そこで腎臓移植では腎臓を1つ移植します。方法としては、健康な人から腎臓を1つだけ提供してもらう生体腎移植と亡くなった方から二つの腎臓を提供してもらいお二人の方に移植する献腎移植があります。日本ではまだまだ献腎移植が少ない状態が続いています。皆さまのご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。(2017年5月)