健康一口メモ/白内障と紫外線

白内障と紫外線

 白内障は水晶体という眼の中の透明であるべき組織が様々な原因によって弾力性が低下し変性して濁ってしまうため、視力が低下したり、まぶしい、かすむなどの症状が起こる病気です。

 白内障の原因で一番多いのは老化ですが、他にも外傷、糖尿病などの全身の病気、先天性の病気、放射線、紫外線、ステロイドなどの副作用があります。その中でも紫外線による白内障への影響は近年注目されています。紫外線が目の中にはいると、まず角膜を通過し水晶体で吸収されますが、長年紫外線を浴び続けると水晶体のタンパク質の変性を早める可能性があります。そのためサングラスや帽子、メガネをかけて目の中に紫外線が多く入らないようにすることは白内障の予防につながると考えられています。また、白内障だけではなく、角膜や黄斑変性症などの網膜の病気を予防することにもなります。

 日本人にはサングラスをかけるのに抵抗がある方も多いかもしれませんが、色の濃いサングラスである必要はありません。紫外線カットの性能と色の種類、濃さは関係ありません。色が濃ゆいだけで紫外線カットの加工がされていないサングラスでは瞳孔が開いた状態になり、かえって紫外線を目に多く取り込んでしまうことになります。性能のよいサングラスを購入する場合はめがね専門店で紫外線透過率や横からの紫外線まで対応できるようなフレームのデザイン、色の選択について、経験の豊かな検査員と相談しながら購入することをおすすめします。(2017年7月)