目の乾燥する病気
目の乾燥といえば、まずドライアイが頭に浮かぶ方が多いと思います。ドライアイとは涙の量が少なくなり、酸素や栄養分が目に十分に行き渡らない、目に入った異物が洗い出せないなどの症状がでたり、また涙の質が落ちることにより、潤いを保つ効果が減ったり、殺菌作用の低下などの悪影響が出やすくなることをいいます。そしてドライアイは、ゴロゴロする、目の表面の痛み、光がまぶしい、涙目になる、充血するといった様々な不快な症状を感じる病気です。治療は涙の代わりに目の乾きを潤す目薬、ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸で表面の傷を治す目薬、充血などの目の炎症を抑える目薬などが処方されます。
しかし、ドライアイは涙の問題だけでなく、瞼や目の周りの状態が原因で起こることも多くあります。歳を重ねて白目の膜がたるんだ状態になる結膜弛緩症(けつまくしかんしょう)やバセドー病、脳梗塞の後遺症でしっかりとまぶたを閉じる事ができなくなる兎眼(とがん)などがその例です。
ほかにも口や鼻の中が乾燥したり、関節などに影響するシェーグレン症候群などがあります。
また病気でなくても、環境が原因でドライアイになることがあります。コンタクトレンズの使用やエアコンの風が直接目に当たる、パソコン、スマートフォン使用時の瞬きの減少などが原因です。
このように目の乾燥といっても原因が様々で、大きな病気が隠れていることがあります。目の乾燥が気になる方は、早めに眼科で見てもらうことをお勧めします。(2017年1月)