健康一口メモ/夏は外耳道にご注意!

夏は外耳道にご注意!

 夏は、海やプール、山へと楽しい季節です。ただ、外耳道のトラブルも多いのでこれから紹介します。
まず、海やプールで時々耳に水が入ってしまいます。もし、耳垢があると、水を吸って膨れて耳が塞がったり、外耳道炎になることもありますので、耳垢がないかを事前にチェックしましょう。また、耳に水が入って出ない場合があります。実は耳の一番奥、つまり鼓膜の付いている部分は下の方が窪(くぼ)んでいます。窪みの深さは個人差がありますが、ここに水が入ると出にくくなってしまうのです。耳鼻科では綿棒を曲げてこの窪みの水を吸い取っています。海で大波をかぶり耳に海水が入ると、砂も一緒に入ってしまうこともあるので、この場合はとても大変です。時間をかけて砂を一つ一つ取っていくしかありません。ぜひ耳栓をしてプールや海に入ってください。

 夏は虫が多くなります。山や野原で急に虫が耳の中に飛び込んで来たり、寝ている時、巣穴と間違えて耳の中に入ったりします。耳鼻科では麻酔液スプレーなどで虫を窒息死させてから鉗子や吸引で取り出しています。

 また、高温、高湿度の夏は外耳道の中が温室になってしまい、まさにカビが繁殖しやすい環境です。異常な耳の痒みやつまり感がある、時には墨のような黒いものが綿棒に着く時はまずカビです。カビを丁寧に取り除き、薬で痒みを軽くし耳を乾燥させて治します。

 自分で何とかしようと綿棒などであまり無理をせず、近くの耳鼻科を受診してください。(2017年8月)