健康一口メモ/おとなとこどもの肺炎球菌ワクチン

おとなとこどもの肺炎球菌ワクチン

 肺炎球菌ワクチンは現在、乳幼児と高齢者に対して定期接種が行なわれています。肺炎球菌による感染症は、免疫機能が未発達な二歳未満の乳幼児と免疫機能が低下し始める六十五歳以上の方がかかりやすいからです。肺炎球菌は、脳を包む膜に菌がつく細菌性髄膜炎や、血液の中に菌が入る菌血症、肺炎や中耳炎などをひき起こします。

 子ども用と高齢者用とで肺炎球菌ワクチンは、種類が異なりますが、どちらも大きな効果が確認されています。子ども用肺炎球菌ワクチン導入前の日本では肺炎球菌による子どもの細菌性髄膜炎は年間300人くらい発生していました。ワクチン導入後は年間30人ほどに減っています。肺炎球菌による肺炎も80%以上減っているという報告もあります。

 また最近の調査では高齢者用の肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌性肺炎を27.4%減少させることが明らかになりました。仮にわが国の65歳以上の高齢者が全員接種すると、年間約十万人の肺炎患者が減少することが期待されます。
さらに子どもへの肺炎球菌ワクチン接種は、間接的な効果として、高齢者の肺炎球菌感染予防にも効果的なことがわかっています。多くの子どもに接種すると、肺炎球菌の感染が減少し、結果的に高齢者の重い肺炎球菌感染症が減ります。そのために、WHOも子どもの接種率を上げることを推奨しています。

 おとなの肺炎球菌ワクチン定期接種対象者は、年齢により異なります。詳しくはかかりつけ医もしくは最寄りの自治体にお問い合わせください。(2017年11月)