健康一口メモ/おたふく風邪の合併症

おたふく風邪の合併症

 おたふく風邪はムンプスウイルスに感染して発症しますが、3分の1の人は無症状です。一般に子どもの症状は軽く、年長者では高熱や全身倦怠感など症状が強く出ることがあります。

 合併症として無菌性髄膜炎、難聴、脳炎、睾丸炎、卵巣炎、すい臓炎が知られています。それらの頻度は、無菌性髄膜炎が十人に一人、難聴が七百~千人に一人、幸いに重大な後遺症である脳炎は数万人に一人とごくまれです。年少者ではほとんどありませんが、十歳以上になると睾丸炎が4人に1人(10人に1人は両側)、卵巣炎が20人に1人、すい臓炎が25人に1人と報告されています。睾丸炎、卵巣炎は不妊症の原因の一つになる可能性があります。

 合併症が疑われる状況は高熱、嘔吐が2~3日続く時は無菌性髄膜炎が、決まった片方の耳で聞こうとしたり、TVを近くで見るようになった時は難聴が考えられます。発熱が続き、けいれん、ボーッとしている、目線、会話が合わないなどの状態の時は脳炎が、お相撲さんのように両足を横に広げて歩く時は睾丸炎が、腹痛が続く時は卵巣炎とすい臓炎が考えられます。睾丸炎、卵巣炎、難聴、脳炎は早期治療やお薬の効果はなく、重大な後遺症を残します。

 ワクチンによる発症予防だけが有効な方法です。ワクチンの効果は一回接種で70%前後と考えられます。6カ月以上の間隔で二回接種すれば約90%の予防効果が得られますのでワクチン接種をおすすめします。(2017年4月)