大腸癌で命を落とさないように
人の生存を脅かす原因に飢餓、感染、腫瘍などがあります。日本は飽食の時代となり、飢餓とは無関係、感染も衛生、抗生剤で制御できるようになりました。しかし腫瘍はまだまだです。現代の医学は進歩し進行がんでも予後が改善されていますが、がんで命を落とす人がまだ多いのが現状です。今回は大腸がんにスポットをあててみます。欧米の死因第一位は大腸がんです。「ローマの休日」のオードリーヘップバーンも大腸がんで亡くなっています。日本でも大腸がんが増えています。それはどうしてでしょうか。戦後、脂の摂りかたが増えて食事の欧米化が進み、大腸がんが増えているのです。治療の原則は予防にあります。まず脂質の少ない日本食を摂ることが大切です。ちなみに糖尿病も同じ原因で増加しています。その目標は健康な人と変わらない日常生活を維持することと言われています。がんになると色々な治療がなされます。①手術が原則と考えられ開腹手術がいい場合もあります。②早期発見だと内視鏡的に切除できます。内視鏡治療は体への負担が少なくてすみます。
では早期発見はどのようにしたらよいでしょうか。それは検診です。大腸がん検診は検便を二回提出していただきます。便潜血が一回でも陽性なら内視鏡検査を受けてください。便潜血陽性だからすぐにがんだとは言えません。医師と良く相談してください。食事、運動が予防に重要なことはもちろんですが、さらに早期発見して大腸がんで命を落とすことがないようにしましょう。(2017年2月)