健康一口メモ/倦怠感を感じたら

倦怠感を感じたら

 倦怠感、いいかえると体のだるさは、多くの場合疲労が原因となっています。過度の肉体労働、長時間勤務、仕事や家庭のストレス、睡眠不足、無理なダイエットなどが蓄積して、倦怠感を自覚するようになります。ですから、まずは休養をとり食事や睡眠を見直すことが必要です。日常生活を改善しても倦怠感が続く時には、病気のサインのことがあり、医療機関への受診が必要となります。

 ただし、倦怠感はほとんどの病気に伴うといっても言いすぎではなく、医療機関では倦怠感のみで病気の種類を推測することは困難です。ですから発熱、疼痛(いたみ)、咳など一緒にみられる症状を把握して医師に伝えることが診断に役立ちます。例えば倦怠感に発熱、咳、息切れなどを伴えば肺炎や結核などの呼吸器の病気、汗や動悸、体重減少などを伴えば甲状腺の病気、下痢、血便などを伴えば消化器の病気を疑うことになります。医療機関では症状から診断を推測して必要な検査をおこない、診断治療に結びつけていきます。

 しかし、うつなどメンタル面の異常が原因の場合、検査では分かりにくく、心療内科や精神科での診察が必要となることがあります。また、慢性疲労症候群という倦怠感のみが持続する疾患も、やはり検査での異常が少なく、総合診療科などでの診察が必要となる場合があります。

 まとめますと、休養をとっても持続する倦怠感は病気のサインのことがあり、まずはかかりつけ医と相談することが必要です。(2017年1月)