歯科/飲みこみにくいと感じたら…嚥下障害①

飲みこみにくいと感じたら…嚥下障害①

 食べ物や飲み物、唾液などを飲みこむことに何らかの問題が生じることを「嚥下障害」といいます。食べるという動作は、非常に複雑です。 まず、今から口にするものが何かをしっかり認識して、熱い物だったら少しずつ口に入れる、硬い物だったらしっかり噛むなどの判断をしながら必要な筋肉を動かし、唾液と混ぜ合わせ、食べ物を飲みこめる状態(食塊)にします。食べ物の通り道である食道のすぐ手前には、空気の通り道の気管があります。気管に誤って飲食物が入らないよう、嚥下の瞬間には一瞬、呼吸を止めます。その時、気管には蓋がされ、同時に普段は閉じている食道の入り口が開きます。そのタイミングに合わせ私たちは食べ物を食道に押し込んで嚥下しています。

きちんと嚥下を行うためには、情報を素早く処理し、嚥下に関わるたくさんの筋肉をタイミングよくしっかり動かすことが必要です。認知症、高齢、脳卒中などが原因で判断がうまくできなかったり、筋力が低下したり、動きが悪くなると、嚥下障害になるリスクが高くなります。嚥下障害が重度になると、十分な栄養や水分が取れず、体力低下や脱水を起こしやすくなります。また、食べたいものを食べることができないということは、本人にとって非常にストレスとなります。さらに、嚥下障害は誤嚥性肺炎の原因にもなります。口の中に食べ物が残る、しばしばむせる、飲みこみにくいと感じるなど、思い当たることがあったら、早めに歯科・耳鼻咽喉科などの嚥下を専門とする医師へご相談ください。(2015年放送)