ものもらい
ものもらいは、まぶたの一部がはれ、赤みや痛みを伴うこともある、まぶたの病気です。ものもらいには大きく分けて二種類あります。一つは麦粒腫といい、まつ毛の根本やまぶたの裏側の脂の腺に細菌が入って急激に化膿します。痛みやかゆみがあり、目やにが出ることもあります。もう一つは霰粒腫といい、脂の腺がつまりその周囲に慢性の炎症が起きます。痛みがないことが多くしこりになります。
自然に治ることもありますが、悪化することも多く、痛みやかゆみが強くなったり、しこりが大きくなったりします。どちらも目の周りが不衛生な時や、眼をよくこする時、体調が変化したり抵抗力が弱まっている時にできやすくなります。予防には眼を清潔に保ち、女性の方はメイク法にも注意し、体調管理も大事になります。
治療は他の病気と同じで早目に治療を始めると早く治ります。麦粒腫は抗生物質や炎症を抑える目薬を使います。霰粒腫は炎症を抑える目薬で様子をみます。しかし、これらの治療で治らない時や、進行した状態で眼科を受診された場合には手術が必要になります。化膿している部分は切開してうみを出し、しこりは切ったあと可能な限り中を出します。通常はまぶたの裏側から切開します。ものもらいが皮膚に近い場合は皮膚を切って治療するため、最後に皮膚を縫うこともあります。切開しても度々再発する時は注意が必要です。
まぶたに違和感がある時には、早めに眼科を受診し診断と治療を受けてください。(2015年放送)