原因さまざま 耳鳴り
耳鳴りとは、周りに音が鳴っていないのに、耳の奥や頭の中で音が鳴っていると感じる症状です。耳鳴りの音は、キーンという高い音やゴーという低い音など人によって様々です。耳鳴りはほとんどの場合、音の伝わる経路のどこかに異常があると、聴こえが悪くなるとともに起こります。耳あかによるものは除去すれば治りますが、中耳炎ではきちんと治療することが大切です。
特に、骨を溶かす真珠腫性中耳炎では脳膜炎になる危険性があり、手術が必要です。突然症状が起こる突発性難聴では早急にステロイドなどで治療しなければなりません。メニエール病もめまいとともに難聴、耳鳴りが起こるのが特徴です。精霊流しの時の爆竹も、耳鳴りの原因になりますので耳栓で予防してください。加齢による内耳の衰えでは補聴器をつけることによって聴こえを補い、耳鳴りも改善することがあります。聴こえの神経にコブができる聴神経腫瘍も耳鳴りが起こります。小さいうちは経過を見ますが、大きくなると生命に関わるため手術が必要です。
この他聴こえの経路に異常がなくても、高血圧、高脂血症、うつ病などとの関連や、飲み薬の副作用でも耳鳴りが起こることもあります。
このように耳鳴りの原因は様々で、心配のいらないものも多いですが、早めに治療しなければいけない場合や手術が必要な危険な病気もありますので、耳鳴りがある場合は一度耳鼻咽喉科で検査を受けてください。(2015年放送)