外科/子どもたちが頭を打った時の注意

子どもたちが頭を打った時の注意

 小中学生の時から、色々なスポーツで、頭部を打撲して、脳振盪を経験する子ども達が多くなりました。脳振盪が正しく理解されていないために、軽く見て重大な事故につながり問題になっています。

脳振盪の症状は、一時的な意識障害や記憶障害の他、頭痛や気分が悪くなったり、ふらつき、目のかすみなど、幅広い症状を含んでいます。脳振盪で意識消失する子どもは、10人に1人以下です。このため意識消失は脳振盪の診断に必要ではないのです。これらの症状は一時的で多くの場合7日から10日で軽快するので、過度に心配する必要はありません。脳振盪を起こした子どもたちは最低一週間、休養をして競技に復帰するようにしてください。

ただ、脳振盪のような軽い外傷でも、CTやMRIで軽い硬膜下血腫が認められる子がいます。もし脳振盪と判断された場合には頭部CTあるいはMRIによる病変の有無を確認することが望ましいです。

軽い硬膜下血腫が認められる子どもたちが競技に復帰し、重い急性硬膜下血腫などを起こして、死亡することや、重篤な後遺症を残すことがあります。このような病態をセカンドインパクト症候群と呼んでいます。平均1~2週間後に2回目の軽い頭部打撲を受けても、重篤な状態におちいる場合が多いのです。軽い硬膜下血腫が認められる子どもたちは、ラクビー、柔道、スノボーなどの競技には復帰させるべきではありません。(2015年放送)