小児科/子どもの下痢の対処法

子どもの下痢の対処法

子どもの下痢症の80%は、お腹の風邪のウイルスによる下痢症です。ほとんどの例では下痢だけなら軽症で心配ありません。下痢だけでなく、嘔吐や発熱、腹痛を伴う場合や血便が出る時は注意が必要です。脱水状態になったり、細菌が感染して重い病気になることもあるので、かかりつけ医療機関への受診をおすすめします。その場合、便がついたオムツも持参してください。

下痢の時の水分補給や食事ですが、乳児は、母乳、ミルクの量はいつもと同じように飲ませてください。ミルクをうすめて飲ませる必要はありません。離乳食は多少消化のよいものに心がけましょう。幼児は、やわらかいご飯、うどん、脂肪の少ない魚、茶碗蒸し、スープなど消化のよいものから始めましょう。便の回数が1から2回程度ならほぼ普通食でかまいません。

お薬による治療はほとんどの例で、整腸剤のみの服用で十分です。1週間以上長期に下痢が続く時は、感染力の強い、ロタウイルス、ノロウイルスに感染していることもあります。医療機関で便からウイルスや細菌の検査ができますので、心配な場合は受診し、検査について相談したらよいと思います。ロタ、ノロウイルスの場合、家族に感染することもあるので、手洗いをしっかりしましょう。乳幼児は、おむつかぶれになりやすいためお尻をお湯で洗うなどして清潔に心がけることも大事です。(2015年放送)