内科/カリウムが高いと言われたら

カリウムが高いと言われたら

 カリウムは人体に必要不可欠な電解質です。体内で他の電解質と様々なやり取りがなされ、一定の値に保たれることで、身体は正常に機能しています。

血液中のカリウムの正常値は3.5~4.9mmol(ミリモル)ですので、数値が5mmolを超えるとカリウムが高いとされます。少し高いだけでは特に症状はありません。しかし、6~7mmolを超えてくると、体内での情報のやり取りに問題が生じ、胃腸症状・しびれ・脱力・不整脈などが見られます。場合によっては心臓が止まる可能性があり命に係わります。

原因としては腎臓の機能低下・カリウムを上げやすいお薬の内服・ホルモン異常などがあります。カリウムを上げやすいお薬としては血圧の薬や利尿剤の一部、カリウム補給剤などがあります。ホルモン異常としては、余分なカリウムを腎臓から尿の一部として体外に出す役割をもつアルドステロンの欠乏があります。通常の健康診断などではチェックしないので、指摘されるとすれば腎臓の精密検査やかかりつけ医での採血結果からが多いと思います。

治療はカリウムを多く含む食品に注意した食生活の改善が基本で、生野菜やくだもの、木の実などの摂りすぎに注意しましょう。状況により内服や透析が必要となることもありますので、かかりつけ医としっかりご相談ください。 (2015年放送)