しゃっくりが止まらない
しゃっくりは、胸とおなかの間の筋肉である横隔膜などの呼吸筋がけいれんし、続いて声帯が急に閉じることで「ヒック」という音の出る症状が繰り返される現象です。多くは数分で止まりますが、長期間続いて睡眠不足や体力を消耗する場合は、食道や胃、呼吸器、脳や脊髄の病気などが隠れていることもあります。
しゃっくりを止めるには、民間療法を含め色々な方法がありますが、その効果はまちまちでこれといった決定的なものはないようです。息を止める、舌を引っ張る、水を飲む、唾液を何回も飲み込む、うがいを長くする、驚かせる、くすぐる、大声を出す、柿のへたを煎じて飲むなどの方法や、けいれんをとめる薬などの薬物治療もあります。
最近、両耳の穴に指を入れて強く押す方法がテレビで紹介されました。しゃっくりは、呼吸などの生命維持に不可欠な機能を担っている脳の一部である延髄が興奮することがきっかけで起こることから、延髄とつながる神経がある耳を刺激して延髄の興奮を抑えようとするものです。ただ、この方法は喘息などの呼吸器や心臓の病気がある方には危険です。
しゃっくりは、食事の摂り方、香辛料、アルコールなどとの関連もあるので、極端に冷たいものは避け、一口で食べる量を少な目にして、ゆっくりよく噛んで食べるようにし、暴飲暴食を避けた方がよいでしょう。何れにしても、しゃっくりが長期間続く場合は、医療機関へご相談ください。(2015年放送)