しもやけと膠原病
いわゆる「しもやけ」は正確には、凍瘡(とうそう)といいます。一般的には小学生くらいまでの子どもで冬に発生します。手足の指や、耳、頬などにできることが多いです。あざやかな赤色からやや紫色の腫れぼったい感じの発疹が見られます。痛みやかゆみがあります。症状がひどくなると、水ぶくれができたり、ただれたりすることもあります。寒さにより手足などの小さな血管に血液がうまく流れなくなり、炎症が引き起こされた結果、このような症状が発生します。
ですから、血液の流れを改善するために、まず保温が大事になってきます。しもやけのできやすい部位の寒さをなるべく避けるように、手袋、耳当てなどで保温に努めマッサージなどを行いましょう。それでも改善しない場合には、血管を拡張させる薬や、ビタミンEなどの飲み薬や塗り薬を使ったりします。あまりにも炎症が強い場合には、ステロイド外用薬で局所の炎症を抑えることもあります。
だんだんとしもやけはできにくくなり、大人になるとできないのが普通です。しかし、成人した後にしもやけが発生するようになった場合には注意が必要です。このような場合、膠原病の症状としてしもやけが現れることも考える必要があります。膠原病とは全身の様々な臓器に症状が見られる病気で、最初に出てくる症状の1つとして、しもやけに似た症状があります。このような症状がある方は、お近くの皮ふ科にご相談ください。(2014年放送)