帯状疱疹
神経の根元に隠れている水ぼうそうのウイルスが老化やストレス、疲れなどをきっかけに再び活動を始めて、皮膚に発疹を作る病気が帯状疱疹です。体の左右どちらか一方に赤い発疹と水ぶくれが急に出てきます。ほとんどの場合痛みを伴い、痛くて眠れなくなることもあります。発疹は約2、3週間で治りますが、痛みはその後も続くことが多く、何カ月、何年にもわたって痛みに悩まされる方もあります。一般に高齢者では症状が重く、痛みが長引きやすいと言われています。
ほかに頭痛、発熱やだるさを伴うこともあります。なお顔面の帯状疱疹では眼にも広がって視力障害を残すことがあります。
治療薬の中心はウイルスの増殖を抑える抗ヘルペスウイルス剤です。通常は飲み薬で治療しますが、重症の場合は入院の上点滴となります。この薬は早く始めるほど効果がありますので、帯状疱疹かなと思ったらすぐに受診されることをおすすめします。痛みに対しては、鎮痛剤を飲むのが一般的です。抗うつ剤を飲んだり、神経ブロックという麻酔が行われることもあります。
帯状疱疹にかかったら、睡眠や休養を十分取って体を休めることが必要です。また、患部を冷やすと痛みが強くなり、温めると楽になります。入浴はこすらないで、湯船に浸かってゆっくり温まりましょう。うつることはほとんどありませんが、水ぼうそうにかかったことのない子どもさんには、水ぼうそうを起こすことがありますので接触を控えましょう。(2014年放送)