眼球の打撲
ボールが当たった、なぐられた、転んで机の角にぶつかったなど眼球を打撲することは日常生活で起こりうることです。
眼球を打撲した時、自分で確かめていただきたいことが2つあります。
まずひとつは両目で見て物がふたつにダブって見えないかということ、もうひとつは反対の眼を隠して打撲した眼の見え方に異常がないかということです。
両眼で見て、物がふたつにダブって見える場合は眼窩吹き抜け骨折といって眼球の下にある骨が折れている可能性があります。多くの場合手術が必要となります。反対の眼を隠してかすんでほとんど見えない場合は、前房出血といって眼の中の瞳のまわりからの出血がまず考えられます。
目の前にちらちら物が飛ぶ症状があれば眼底に出血をしている可能性があり、網膜が破れていて網膜剥離を起こしかけていることもあります。特に近視が強い方は網膜剥離を起こすリスクが高いので注意が必要です。
どちらも早めの対応で大事にいたらないことが多いので、できるだけ早く眼科を受診してください。見え方に変わりがなくても時間が経ってからまれに白内障や緑内障を起こすことがありますので、かなり強く打撲した場合は念のため眼科で検査を受けたほうが安心です。(2014年放送)