眼科/結膜炎

結膜炎

 結膜はまぶたの裏から眼球の白目の表面を覆う粘膜組織で、目の表面を形成し、袋状になっています。その袋には涙液がたまり、目の表面の乾燥を防止し、また、抗体などの生理活性物質が存在して眼球を守るための生体防衛反応が行われています。

結膜炎は日常多い病気で、主な症状は充血とメヤニです。結膜炎になると不快感が強く、その時の作業能力が低下します。

臨床経過から急性型、亜急性型及び慢性型に分類されます。その原因としては細菌やウイルスによるもののほか、アレルギー、物理的・化学的刺激及び全身疾患によるものがあります。

結膜炎の中で代表的なものに〝はやり目〟があります。はやり目はウイルス感染による伝染性の結膜炎で、眼科の感染性疾患の多くを占めます。感染力が強く、的確な治療法がないため、感染予防と防御が大切になってきます。

次に、目のかゆみを訴え、急性期には結膜の浮腫(むくみ)、充血と流涙を伴うものにアレルギー性結膜炎があります。季節性または1年を通じて見られ、花粉、ダニ、カビや動物の毛などが原因として挙げられます。しばしばアトピー性体質があり、同時に鼻アレルギーを合併しています。また、目の乾きによって結膜炎を起こしてくることがあります。

目に充血やメヤニが見られた時には安易に「結膜炎」とだけ判断しないで、眼科を受診して的確な診断を受けてください。(2014年放送)