眼科/遠視と老眼

遠視と老眼

 ずっと遠くの風景のピントがそのままで、眼玉の裏側に合ってしまう眼の屈折状態が「遠視」です。遠視が強くない場合にはピントを合わせるために目のレンズにあたる「水晶体」を厚くするように対応して見えるようにできます。厚くするのを「調節」といいます。手元を見る時も、その調節を使って水晶体を厚くしてピントを合わせます。

水晶体はタマネギのように1枚1枚皮が重なった層構造をしています。タマネギは中心で新しい層ができて中心が軟らかいのですが、水晶体は一番外の層から新しい層ができ、古い層がどんどん中心に押し込められます。そのため中心が固くなり弾力性がなくなって、水晶体を厚くできにくくなります。その結果、調節する力は弱くなります。調節が弱くなって、手元にピントを合わせにくくなるのが「老眼」です。

生まれたての赤ちゃんの9割は遠視です。成長とともに眼玉は大きくなり、奥行きも延びて、中学生では遠視は2割弱になります。

調節のピークは10代半ばで、20代になると、少しずつ落ちてきます。40代になると急激に調節の力は落ちてきて、手元を見るのには老眼鏡が必要になります。60代になれば、これ以上悪くなりようがなくなり、老眼鏡を変えなくてすむようになります。

老眼かな?と思ったら、まず眼科で検査を受けましょう。ほかの眼の病気による視力低下が隠れていることがあるからです。(2014年放送)