鼻のかみ方
誰でも一度は風邪を引いた時に、鼻水や鼻づまりなどの鼻の症状でつらい経験をしたことがあると思います。また、アレルギー性鼻炎は今や国民病となっており、約5人に1人は鼻炎の症状で悩んでいるといわれています。本来は、細菌やウイルスあるいは花粉や埃を鼻水で洗い流し、鼻をつまらせることで体内に入ってこないようにするための防衛反応ですが、不快感が強いため、必死になって鼻をかんだり、啜ったりします。無理な鼻かみや鼻啜りは、耳の痛みや、頭の痛みを引き起こします。上手に鼻をかむことは、呼吸の通り道に溜まったものを取り除き病気を早く治す重要な方法であるとともに、苦痛になっている鼻の症状を軽くして楽に病気を治す方法でもあります。
では上手な鼻のかみ方とはどういうものでしょうか?両方の鼻を押さえて鼻をかむ人がいますが、強い圧のために中耳炎になることがあります。上手な鼻かみの基本はゆっくり、やさしく、適度な圧で片鼻ずつ交互にかむことです。小さなお子さんは上手に鼻をかむことができません。鼻を吸ってあげることも症状を楽にする重要な方法といえるでしょう。膿のような黄色い鼻水が多量に出る時は副鼻腔炎になっている可能性があります。無理をせずに耳鼻咽喉科専門医を受診し、鼻水を柔らかくする薬や鼻の腫れを軽くする薬を使って、楽に鼻水を出せるように治療をしましょう。(2014年放送)