婦人科/おりもの(帯下)

おりもの(帯下)

おりものは女性性器から分泌される分泌物で、女性ホルモンと密接な関係があり、周期的に内容や量に変化がありますが、個人差もあります。

生理的なおりものは弱酸性で無臭ないし軽度のすっぱいにおい、その主なものは善玉菌である乳酸桿菌です。膣内の雑菌などを排泄する働きがあります。おりものを気にしすぎるあまりトイレに行くたびにビデで洗う人がいますが、善玉菌まで洗い流すので逆効果です。

排卵日には女性ホルモンの影響で透明な卵白のように糸引くようなおりものがでます。このおりものにより排卵日を自覚する方がいます。

病的おりものは、量が多かったり、黄色や黄緑色、出血などの色がついたり、においがいつもと違う場合、外陰部にかゆみや痛みを伴う場合です。

例えば、外陰部のかゆみ、チーズのようなおりものを示す膣カンジダ症、かゆみと泡状黄緑色のおりものを示す膣トリコモナス症があります。

善玉菌による正常の膣内環境が損なわれ、一般細菌が増殖しおりものが増える細菌性膣炎、女性ホルモン欠乏による萎縮性膣炎があります。

性感染症としてクラミジヤや淋病では黄緑色のおりものが増えますが、女性では特徴的なおりものはなく、比較的症状が乏しいため半数は症状に気付かないことが多く注意が必要です。また出血や血液が混ざったおりものでは子宮がんなどの可能性もあります。

いつもと違ったおりものがある時は一度婦人科を受診するようにしましょう。(2014年放送)