外科/くも膜下出血

くも膜下出血

 くも膜下出血は、突然の激しい頭痛で始まり、発病すると約3人に1人は死亡することもあります。脳卒中の中でも非常に重大な病気です。

くも膜下出血の原因の多くは、脳の主要な血管にできたコブ、いわゆる脳動脈瘤が破裂して起こります。脳動脈瘤が破裂すると脳の表面を覆(おお)っているくも膜の内側に出血し、脳に著しい障害を与えます。最悪の場合、病院に到着する前に生命の危険にさらされます。幸い最初の出血が軽くて、良好に経過しても、一度破裂した脳動脈瘤は再破裂を起こしやすく、再出血は死亡に直結します。そのため、脳動脈瘤が再破裂しないよう、速やかに外科的治療を行います。

治療には2つの方法があります。1つは頭の手術により脳動脈瘤の根元を確実にクリップで挟む脳動脈瘤クリッピング術。もう1つは頭の手術をせずに、太ももの付け根の動脈から、カテーテルを脳動脈瘤まで誘導し、複数の小さいコイルを詰めて出血を防止するコイル塞栓術です。どちらの治療を選択するかは、脳動脈瘤の形や場所、さらに全身状態などから判断されますが、いずれの治療法も比較的安全に行うことができます。

重要なことは、今まで経験したことのないような激しい頭痛が突然襲い、嘔吐をともない、時に意識がなくなる場合には、くも膜下出血を強く疑います。頭部CTやMRI検査にて正確な診断を行い、的確な治療が早急に必要です。直ちに救急車を呼んで、脳神経外科のある専門病院に行くことが大切です。(2014年放送)