ドメスティックバイオレンス(DV)とは?
家庭というものは最も安全な場所のはずです。しかし、実際には、児童虐待をはじめとして、高齢者への虐待、子どもから親への暴力など、たくさんの暴力が家庭の中で起きています。その中で、夫婦や恋人など親密な関係に起きる暴力をドメスティックバイオレンス、略してDV(ディーブイ)と呼んでいます。
DVは日本に限らず世界中で大昔からありました。夫が妻を暴力で支配することは当たり前とされていた時代が長かったのです。この夫婦間の暴力にDVという名前が付けられ、許されない行為だと認識されるようになったのはごく最近のことで、日本で「配偶者暴力防止法」という法律が制定されたのは、やっと2001年になってからのことです。
DVには、身体的暴力だけでなく、束縛や暴言などの精神的暴力、生活費を渡さないという経済的暴力、強引に性行為をする、避妊をしないといった性的暴力などがあります。
また、DVは被害を受ける女性ばかりでなく、子どもの心にも深刻な影響を与えるため、2004年改正の児童虐待防止法には、「家庭におけるDVは子どもへの心理的な虐待である」と明記されています。女性自身の安全を守るためにはもちろんのことですが、子どもへの影響を最小限にするためにも暴力を我慢しないで、つらいと感じたら早めに相談することをおすすめします。長崎県のDVセンター(095―846―0560)やDV防止ながさき(095―832―8484)など、県内には色々相談する窓口があります。ぜひ活用してください。(2014年放送)