精神科/昼間に急に眠くなるナルコレプシー

昼間に急に眠くなるナルコレプシー

 昼食後、TVを見ていて眠くなることはよくありますが、この病気は、日中、場所や状況を選ばず強い眠気の発作が起こり、眠りすぎる病気の1つです。学校で「眠り姫」と呼ばれることもあります。また、ほかの症状として、笑ったりうれしいことがあると身体の力が抜けて、倒れたり、膝の力が抜けることがあります。実際に起こった例として、パチンコをしていて「かかった」と喜んだ瞬間に全身の力が抜け、チャンスをフイにした方もいらっしゃいます。また寝入りばなに「追われる気がして、逃げようともがいたが、金縛り状態になり身体が動かず、怖い思いをした」という症状もあります。

睡眠には2種類があります。眼球が急速に動くレム睡眠と、それ以外の睡眠です。赤ちゃんが眠っている時に、眼を閉じたまま眼球が左右に動く、ということに気付かれた方もいらっしゃるでしょう。もちろん成人にもみられることで、その間、夢を見ているといわれます。通常、眠ってから60分でレム睡眠になりますが、ナルコレプシーでは突然レム睡眠に入るといわれます。このように頭の中は活発ですが、身体は脱力状態で、先ほどのような金縛り状態になります。

原因はオレキシンの欠乏とされており、治療に関しては従来の抗うつ薬に加えて、新しい薬も使用できるようになりました。睡眠の専門医にご相談ください。(2014年放送)