小児科/子どもの心の病気を見落とさないために

子どもの心の病気を見落とさないために

  子どもの心の病気を見落とさないためにはどうしたら良いのでしょうか。「見落とすものか」と神経質に見張る必要はありません。それでは子どもも息苦しくなります。あくまでも日常的な関わりの中で、子どもの変化を見守っていきましょう。

さらに代表的な病気の症状について知っておきましょう。ただし、子どもの場合、心の病気の初期症状は、大人ほど典型的ではありません。眠れない、食べられない、不安、緊張、落ち込み、イライラ、集中できない、意欲がない、疲れやすい、腹痛や頭痛などがどの病気でも起こりやすい症状です。

また、わが子の発病を疑うのは簡単ではありません。どうしても「そんなはずはない」と考えたくなるからです。だからこそ大切なのは、疑ったら「まだ何とかなる」早い時期に、子どものことを知っている、冷静な第三者に尋ねてみることです。もちろん精神科医などの専門家が一番いいのですが、それは敷居が高いかもしれません。そんな時に役に立つ相談相手は教師です。教師は、普段の学校生活の中で、子どもの様子の変化に気付いており、専門家につなぐための情報を持っていることがあるからです。

ちなみに、心の病気の結果として不登校になる子どもは決して少なくありません。ですから、不登校になった場合、一度は専門家に診てもらった方がいいでしょう。(2014年放送)